プラセンタの種類 海洋性プラセンタと植物性プラセンタ
最近見かけるサプリメント等に、「海洋性プラセンタ」「マリンプラセンタ」「植物性プラセンタ」があります。プラセンタは胎盤のことであり、「胎盤」を英訳したものが「Placenta」。卵・種子で子孫を残す魚類や植物は胎盤を持ちませんが、「プラセンタ様」物質とも呼ばれるこれらは一体どういったものなのでしょうか。
海洋性プラセンタ
海洋性プラセンタとは、主に鮭の卵巣膜から抽出した成分を指しています。哺乳類で言うところの「胎盤」の働きになぞらえて「プラセンタ」という名称で呼ばれているもので、もちろん厳密にはプラセンタではなく「プラセンタ様」の働きをする成分・物質という意味です。ここ数年で「プラセンタ」は美容成分としてしっかりと市民権を得ているので、「鮭卵巣膜抽出物」と言うよりウケが良いだろうな・・・と安易に想像出来てしまいますが(笑) とはいえ、今新しい美容成分として注目が集まっているのも確かです。
鮭の卵巣膜とは、鮭の卵(筋子)を包んでいる薄い膜で、1匹の鮭からわずか0.046%しかとれない貴重なものでもあります。海洋性プラセンタ(マリンプラセンタ)には、豚や馬などの動物性プラセンタに含まれる成長因子(EGFやHGF)は含まれていませんが、コラーゲン・エラスチン・核酸・アミノ酸などを含有しており健康・美容・アンチエイジング効果についての特許が3つ取得されています。
中でも、マリンプラセンタの線維芽細胞賦活作用(コラーゲン・エラスチンなど真皮の成分を作りだす細胞を活性化する)は高く評価されています。なお、海洋性プラセンタの中でも「マリンプラセンタ」は株式会社日本バリアフリーが商標登録しています。
植物性プラセンタ
こちらは、大豆やライ麦、メロン、とうもろこしの胎座から抽出した成分を指しています。「胎座」とは植物の子房中において胚珠の接する部分のことを指し、植物が実を大きくする際の栄養となっている部分です。「胎座」を英訳すると「胎盤」と同じく「Placenta」となるので、植物性プラセンタという言葉自体は正しいとも言えます。
しかしながら、植物性プラセンタも海洋性プラセンタと同様、動物性プラセンタに含まれる成長因子は含まれておらず、その主な含有成分はアミノ酸やビタミン・ミネラルとなります。アミノ酸に関して言えば、豚プラセンタよりも種類と量が豊富に含まれている場合もあり、不足しがちな栄養素を補給する事による美肌効果が期待できそうです。
まとめ
正直なところ、海洋性プラセンタ・植物性プラセンタともに「動物性プラセンタのニセモノ」というイメージを持っていました。ところがしっかり見てみると、それぞれ有用な成分を含んでいるため、美容と健康のためにアリかも!と思いました。とは言っても、豚や馬などの動物性プラセンタとは全くの別物である事は確かなので、「プラセンタ」を探されている場合は候補から外した方が良さそうです。
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